東京八王子線【未開通区間現状】

 今回は、東京八王子線の未開通区間の現状について東京都建設局のHP資料および国土交通省関東地方整備局武相国道事務所HP資料とWikipediaの情報を基に検討します。

<概略>

 東京八王子線は、三鷹市牟礼(むれ)1丁目(牟礼橋)から八王子市南浅川町(あさかわまち)(高尾山IC)を東西に結ぶ全長34.2kmの幹線道路(都市計画道路)です。国および東京都によって整備が進められており、起点側に接続する東京都市計画道路幹線街路放射第5号線と一体となって並行する甲州街道(国道20号)のバイパス的機能を果たすことが期待されています。日野バイパス区間は並行する甲州街道が2007年に国道20号の指定を外れ東京都道256号八王子国立線に降格したため国道20号の本線となりました。三鷹市牟礼から国立市谷保間の東京都道14号新宿国立線として開通した区間を東八道路と呼びます。

 都市計画事業としての名称は路線番号・路線名ともに2号東京八王子線で統一されていますが、通称は区間によって異なっています。

<結論>

・東八道路未開通区間の開通時期は用地取得次第。

・日野バイパス延伸と八王子南バイパスの全線開通には10年以上かかるとみられる。

<道路区間>

起点:東京都三鷹市牟礼1丁目(牟礼橋・放射5号線)

終点:東京都八王子市南浅川町(高尾山IC)

三鷹市牟礼1丁目(牟礼橋・放射5号線)

  | 東八道路(東京都道14号新宿国立線)

  |  三鷹都市計画道路3・2・2号 東京八王子線

  |  府中都市計画道路3・2・2の1号 東京八王子線

  |  小金井都市計画道路3・2・2号 東京八王子線

  |  府中都市計画道路3・2・2の2号 東京八王子線 ※未開通区間あり

国立インター入口交差点(国道20号交差)

  | 日野バイパス(国道20号)

  |  国立都市計画道路3・3・2号 東京八王子線

  |  日野都市計画道路3・3・2号 東京八王子線

日野市川辺堀之内

  | 日野バイパス延伸部(国道20号)

  |  日野都市計画道路3・3・2号 東京八王子線 ※未開通区間あり

八王子市北野町(国道16号交差)

  | 八王子南バイパス(国道20号)

  |  八王子都市計画道路3・3・2号 東京八王子線 ※未開通区間あり

八王子市南浅川町(高尾山IC)(国道20号交差)

<事業中区間>

東八道路未開通区間(府中都市計画道路3・2・2の2 東京八王子線)

 起点:東京都府中市西原町二丁目(西原町一丁目交差点)

終点:東京都国立市谷保(国立インター入り口交差点)

延長:約1.3km

車線数:往復4車線

道路幅員:36~41m

2018年に環境施設帯整備計画の最終案が公表されているため、道路の設計はおそらく完了しているとみられますが、用地取得が完了しておらず開通時期の目途は立っていません。南武線をまたぐ跨線橋の基礎構造物は既に完成しています。

日野バイパス(延伸)

起点:東京都日野市川辺堀之内

終点:東京都日野市西平山三丁目

延長:約3.8km

車線数:4車線

道路区分:4種1級

設計速度:60km/h

標準幅員:28.0m

 用地取得が必要な範囲は残りわずかとなっており、これから道路の建設が本格化するとみられます。用地取得が完了した一部区間では、既に上下2車線の道路として活用されている区間があります。

日野バイパス(延伸)II期

起点:東京都日野市西平山三丁目

終点:東京都八王子市北野町

延長:約1.5km

車線数:4車線

道路区分:4種1級

設計速度:60km/h

標準幅員:40.0m

 日野市側の用地取得は進んでいませんが、八王子市側は用地取得および側道の整備が完了しています。

八王子南バイパス

起点:東京都八王子市北野町

終点:東京都八王子市南浅川町

延長:約9.6km

車線数:4車線

道路区分:4種1級

設計速度:60km/h

標準幅員:40.0m

 国道20号八王子南バイパス事業は、八王子市域を東西につなぐ幹線道路で八王子市域の交通混雑の緩和や交通安全の確保、圏央道のアクセス道路として行動範囲の拡大や移動時間の短縮などを目的とした、延長約9.6kmのバイパス事業です。2010年7月に町田街道から国道20号までの約2.6kmが開通し、大船(おおふね)寺田地区においても2015年3月に暫定2車線で約0.3km開通しており、引き続き用地取得を実施しています。

 北野街道から八王子城山線間の用地取得は完了しており、用地を活用して八王子市道が開通しています。今後5か年程度で八王子市大船町から館町間の開通を見込んでおり、5年後には北野街道から、高尾山ICまでの往来が可能になるとみられます。

 すべての区間で主要道路と立体交差される計画とみられ、高速道路に近い走行性能が確保されるとみられます。

<まとめ>

・東八道路未開通区間は、南武線の跨線橋の基礎は完成しているが、区間内の用地取得が完了しておらず、開通の目途は立っていない。

・日野バイパス延伸区間は、用地取得が進み工事が本格化している。日野バイパス延伸Ⅱ期区間は日野市側での用地取得を推進しており、主要工事は着手されていない。

・八王子南バイパスは、5年後には北野街道から西側が通行出来る様になるとみられる。東側の区間でも用地取得は進んでいるが、目立った工事は行われていない。

-以上-

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