北千葉道路東側【印西~成田間】

 今回は北千葉道路東側の印西~成田間について、千葉県のホームページ資料及びWikipediaの情報を基に検討します。

<概略>

  一般国道464号北千葉道路は、常磐道と東関東自動車道のほぼ中間に位置し、2018年6月2日に開通した外環道(千葉県区間)から千葉ニュータウンを経て成田空港までを最短距離で結ぶ延長約43kmの幹線道路です。北千葉道路の整備により、沿線地域の慢性的な交通混雑の緩和や首都圏の国際競争力強化に資するとともに、災害時における緊急輸送道路として機能するなど、様々な効果が期待されています。

 区間東側の、千葉県市川市(東京外環道との接続点)から千葉県船橋市(国道16号との接続点)までの区間について、2018年に環境影響評価の手続きが行われ、2021年度に市川市堀之内から大町(おおまち)の3.5 kmが新規事業化されました。国道16号以東の区間は、一般部は供用済みですが、専用部の整備手法などは未定となっています。鎌ケ谷市鎌ケ谷消防署前交差点から成田市(おし)(はた)交差点までの一般部は整備済みで、印西市(よし)(たか)から成田市(おし)(はた)までの区間は、暫定2車線となっています。また、白井市(しろいし)谷田(やた)から印西市鎌苅(かまがり)までの掘割部には片側2車線の専用部が開通しています。

 今回は、区間最も東側の印西市(わか)(はぎ)から成田市大山(おおやま)までの区間について取り上げます。

<結論>

・全線開通にはまだ時間を要すると共に、暫定2車線区間の4車線化の目途も無い。

・専用部が整備されないため、他の道路との平面交差箇所が残る。

<ルート>

北千葉道路東側の印西市若萩から成田市大山までは、以下のルートに建設される計画です。

起点 : 印西市若萩地先

終点 : 成田市大山地先

総延長 : 約13.5km

印西市(わか)(はぎ) – 印西市(よし)(たか):4車線供用済み (千葉県施行区間)Ⅰ期区間

印西市(よし)(たか) – 成田市北須賀(きたすか):暫定2車線供用済み (千葉県施行区間)Ⅰ期区間

成田市北須賀(きたすか) – 成田市(おし)(はた):暫定2車線供用済み (国施行区間)Ⅰ期区間

成田市(おし)(はた) – 成田市大山(おおやま):4車線事業中(千葉県施行区間)Ⅱ期区間

<構造>

北千葉道路東側の印西市若萩から成田市大山までの標準構造は以下の様になっています。

規格 : 第3種第1級

車線数 : 4車線(一部は暫定2車線で供用済)

標準幅員 : 最大24.5 m

設計速度 : 80 km/h

料金:無料

<事業主体>

国土交通省関東地方整備局及び千葉県

<整備効果>

・広域道路ネットワークの強化、物流の効率化支援

 北千葉道路の延伸に伴い、物流施設・商業施設の立地が進んでいます。地域の経済が活性化すると共に買物の利便性が高まり、住みよいまちづくりをけん引しています。

・交通処理能力の向上、成田市街地の交通円滑化

 国道408号現道は、主要渋滞箇所4か所が連担しており、特に土屋交差点では、交通混雑が顕著となっています。今後、押畑より先のⅡ期区間の整備により、広域交通と生活交通が分離し、交通の円滑化が期待されます。

・救急医療、防災機能の強化

 記録的な暴風雨となった令和元年房総半島台風等では、大雨が短期間のうちに連続して発生し、大雨や暴風による道路法面の崩落や倒木、道路冠水等が生じ、多くの道路で通行止めとなりました。北千葉道路の整備により東西方向の連絡、災害物資の輸送、緊急車両の通行等のための災害に強いネットワークが構築されます。

<主な課題>

・Ⅱ期区間には未着工区間が残されており、全線開通にはまだ時間を要する。

・暫定2車線区間が4車線化されるとの情報は今のところ確認できない。

・自動車専用道路では無いため、他の道路との平面交差箇所がいくつかあり、北千葉道路全線開通後にボトルネックとなる可能性がある。

<まとめ>

・未着工区間が残るため、全線開通にはまだ時間を要する。

・暫定2車線区間の4車線化の目途は立っていない。

・自動車専用道路は整備されないため、他の道路との平面交差箇所が残る。

―以上―

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