今回は釜石自動車道について検討しました。本路線は岩手県の花巻市と釜石市を結ぶ高速道路です。三陸地方と岩手県内陸部および日本海側との交流、連携を促進するとともに物流の効率化支援、緊急輸送道路の信頼性向上及び地域医療サービスの向上の役割を担っています。高速自動車国道としての東北横断自動車道釜石秋田線の起点は釜石市ですが、第四次全国総合開発計画で認可された路線は花巻側が起点だったこともあり、道路名としての釜石自動車道は花巻JCT側からインターチェンジ番号が付けられています。花巻JCT – 東和IC間が開通して以降、長い間盲腸線および飛び地開通の状態が続いていたが、東日本大震災からの「復興支援道路」の一つとして全線が事業化され、2019年3月9日に全線開通しました。
<結論>
花巻で東北道と接続した効果を今後評価すべき。
<ルート>
釜石自動車道は、花巻JCTから釜石JCTの間で以下のような道路名称が付けられています。
釜石自動車道(有料):花巻JCT – 東和IC
暫定2車線 設計速度:80 km/h 制限速度:70 km/h
釜石自動車道(無料):東和IC – 宮守IC
暫定2車線 設計速度:80 km/h 制限速度:70 km/h
釜石自動車道(無料):宮守IC – 遠野IC
暫定2車線 設計速度:80 km/h 制限速度:80 km/h
遠野道路(無料):遠野IC – 遠野住田IC
暫定2車線 設計速度:80 km/h 制限速度:80 km/h
仙人峠道路(無料):遠野住田IC – 釜石仙人峠IC
暫定2車線 制限速度:80 km/h
釜石道路(無料):釜石仙人峠IC – 釜石JCT
暫定2車線 制限速度:80 km/h
<道路管理者>
花巻JCT – 東和IC 東日本高速道路株式会社 東北支社
田老北IC – 階上IC 国土交通省 東北地方整備局
<ルート選定の経緯>
・当初案:釜石地区から遠野地区を通って盛岡地区に至るルートと遠野地区から北上地区に至るルートY字型のルートが構想された。(全長が長くなるため、この案を国に要望することは当時困難と判断された。)
・一本化案:釜石地区から遠野地区を通って紫波に至るルートが考案された。
(盛岡方面への向かう車両が将来的にも多いと予測されたため、盛岡地区に近い紫波ルートを採用。)
・認可ルート:釜石地区から遠野地区を通って花巻に至るルート。(一本化案は県南部の反発が大きく、花巻で東北道に接続する案を採用した。)
<まとめ>
政治的な妥協で決めた釜石自動車道のルートが本当に効果的であったのか今後の評価が待たれる。
―以上―
コメント