建設なるか?都心部・臨海地下鉄構想

 今回は、東京都中央区が推進している都心部・臨海地下鉄構想について検討しました。この路線は、銀座付近からお台場の国際展示場付近までを結ぶ路線で、交通政策審議会の答申にも取り上げられている路線ですが、まだ十分な検討が行われていない路線との指摘を受けています。

<結論>

 事業性が高くないため、都内の優先順位は低い。⇒着工は難しい。

<ルート案>

銀座付近を起点として、お台場の国際展示場駅付近までのルートです。中間駅は、築地付近、勝どき・晴海付近、新市場付近が検討されています。

・主な検討ルートは下記3ルートです。晴海通り地下は、首都高速道路の建設計画があるため、Aルートが有力と考えられます。

Aルート:晴海通りと環状2号の間の道路の地下

B―1ルート:概ね晴海通り地下(大深度で計画中の高速道路さらに下を通る。)

B―2ルート:概ね晴海通り地下(高速道路計画が変更された場合に標準深度で計画。)

・駅数:5もしくは6駅

・路線延長:約5km

・将来構想:銀座付近から、東京、秋葉原へ延長しつくばエクスプレスへ乗り入れ。

      国際展示場駅付近から羽田空港へ延伸。

<計画概要>

総費用:1,800億円前後

B/C:0.2~1.2(30又は50年)

<必要性>

 ・沿線の人口増加は2035年前後まで続く見込み。

 ・沿線の観光客が顕著に増加していた。

<周辺の主な公共お交通>

都心部・臨海地下鉄構想路線に競合すると考えられる路線。

 ・有楽町線が1km前後は慣れて並行に走る。

 ・大江戸線が銀座から勝どき付近までおよそ1km離れて並行に走る。

 ・ゆりかもめが新市場前から国際展示場までほぼ平行に走る。

 ・東京BRTの運行予定路線とほぼ平行する。

<今後の予想>

 ・BRT予定路線の全線開通後に需要予測のやり直しが実施される。

 ・コロナ後にもう一度需要予測のやり直しが行われる。

  →通勤需要が変化すれば、B/Cが1.0を超えることは難しいとみられる。

―以上―

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